ボートとはどういう競技なのか??
ボート競技(rowing)とは、船とオールを用い、2000mをいかに早く進むかを競う競技である。
言ってしまえばこの上なくシンプルだ。しかし、これほど奥深い競技は他にない。
スピードを出すためには、船を漕ぐ漕手全員が揃った動きをする必要がある。そのためにはたくさんの距離を同じクルーで漕ぎ、信頼関係を築く必要がある。クルー間での信頼関係だけでなく、全員の息の揃った動きが求められるがゆえに、究極のチームスポーツと呼ばれている。
ボート競技は脚から腕まで全身を使って漕ぐ競技。大きく、そして水中を力強く速く漕ぐことが重要。日本トップクラスのクルーは2000mで6分を切る。
どのようにこのタイムを切るかを突き詰めていくことが、このボート競技の一つの魅力。研究することも多く、頭の回転の速い東大生にはうってつけのスポーツ。ちなみに速いチームほど外から見ても美しい動きをする。水の上を颯爽と駆け抜けるボートの迫力、そして美しさは一見する価値があるだろう。
6分間の全力で全身を動かすことはキツイ。しかし同じクルーも同じような苦しさを感じていると思うと、体の奥底から力が湧いてくる。
ボートには1人乗りから、最大9人乗りまで多様な種目があり、ほぼ全員が大会に出ることができる。ボート競技の面白い特徴として、後ろ向きに進むということがある。つまり、2000mのレースにおいて前に出たチームが戦況を俯瞰できる。先手必勝である。
とはいえ、スタートで他のチームに大きく差をつけることは簡単ではない。パワーはもちろん、静止状態の艇を動かしていくための高い技術が必要だ。それらを手に入れるために、選手達は何ヶ月もかけて、厳しい練習を重ねていく。
部内での役割
漕艇部には様々なポジションの部員が存在していて、それぞれの持ち場で、それぞれの役割を全力で果たしている。
マネージャー(manager)
漕艇部という組織が強くなるのを支えるのがスタッフである。水上でなくても部の勝利のために大きく活躍できるポジションであり、更なる部の進化のために主体的に行動することが求められる。
種目紹介
全日本大学選手権及び、全日本選手権では、以下の8つの種目が行われている。
Single scull
ボート競技唯一の個人種目、練習を通じて自分自身や艇と対話を重ねる事によって、自分の体のように扱えるようになる。
Double scull
私立強豪校の熟練したクルーが凌ぎを削るハイレベルな種目、しかしそんな中、近年国立大学がインカレで好成績を残した。
Coxless quadruple
コックスが存在せず、難易度の高い種目ではあるが、エイトの次に速く、動きがあった時に爽快感を感じられる艇種である。
Coxed quadruple
大学生以上の大会においては、女子専門の種目となっている。各チームの女子最強クルーが出場することが多い。
Pair
二人乗りでオールを一本ずつ持つ種目、バランスを取るのが難しく、クルーと徹底的に対話することが求められる。
Coxless four
コックスが存在しない4人乗りの種目、舵取りや指示を漕手が行うので、他の種目とは異なる能力が求められる。
Coxed four
パワーと持久力の両方が重要となる種目、漕手はもちろん、試合の流れを左右するコックスの指示にも注目だ。
Eight
8人乗りの、最速の種目である。各チームの最高戦力が出場することが多い。体力、技術力以外にも、高い調和性が求められる。
漕艇部は、淡青会(OB・OG会)やコーチ陣、そして漕手やcox、マネージャーといった様々な役職から構成されています。ここではそのような漕艇部の組織図を紹介しています。
引退された後、社会にてご活躍されている先輩方が、大学生活における漕艇部の存在を振り返り、入部のきっかけから、漕艇部の魅力やご自身の成長について熱く語ります。