令和4年度主舵を務めます、工学部3年の土方渉太郎です。1年間よろしくお願い致します。
新年度挨拶ということで、ここでは僕がこの一年大事にしたいことを書こうと思います。それは「全学年を通して共通の取り組みをすること」です。具体的には、
・活動に後輩を巻き込むこと
・記録を残すこと
・目標に対し全員が本気で向かう雰囲気を作ること
の3点です。
<活動に後輩を巻き込むこと>
04年度では、今までの練習形態から大きく変更する点がいくつかあります。一番大きな変更点として、冬場の練習量や強度を、学年別ではなく実力順に変えることにしました。小艇練習だからこそ柔軟に対応し、練習効果の最大化を狙います。後輩には、先輩にどんどん食らいついて来てほしいですね。
同時に、学年にとらわれず活発にコミュニケーションを取れる、競争できる雰囲気を作っていきたいと考えています。その一環として、部内の活動の運営に後輩にも参加してもらっています。例えば、今までやっていた選手のケガのサポートに加えてモビリティを改善するため、それらを担当するメディカルチームというものを今年度立ち上げましたが、マネと選手両方、そして下の学年の部員も含めて活動しています。(資料を見るに、以前はこのように縦割りで班を作り活動していたようです。)
僕の知る限りでは、今までは何か活動を主導するのは最上級生で、他の下級生はそれに従うだけ(もしくはJr.は対象外)というような場面が多かった印象がありました。その結果、下級生側ではどこか他人事のような雰囲気があると感じていました。実際、04代の準備にあたって02,03代の資料などを見ましたが、当時の僕たちは先輩方の思いを同じ熱量で理解できていなかったと痛感しましたし、学年が上がり部の運営に関わる機会が増えるにつれ、部全体に熱量を伝播させることの難しさを学びました。学年縦割りで活動することで、運営メンバーを通して全学年に活動の意義が浸透し、部員全員が主体的に参加する雰囲気を作れればと思っています。
<記録を残すこと>
01代から部の活動に関係する資料をGoogle Driveに保存し共有するようになりました。その御蔭で、過去の先輩方がどのような考えでどのような活動をしていたのかをより簡単に、詳細に知ることができるようになりました。
記録を残すことで、「どのような目標を立て、どのような取り組みをし、どれほど達成できたのか、どのような結果がでたのか」をより正確に振り返ることに役立ちますし、それが今後の参考になると思います。今までの記録の蓄積を作って
きてくれた先輩方に続き、真摯に向き合いたいです。
記録を残す上で注意したいのは、「その記録を集めて何をしたいのか?」を忘れないようにすることです。その記録を集めることにどのような価値があるのかを明確に書き残すこと、そして集めた記録を分析し活用することを徹底していきます。
<目標に対し全員が本気で向かう雰囲気を作ること>
内容としては、野村さんの新年ブログに被ります。(http://blog.livedoor.jp/ut_rc/archives/53342306.html)
単刀直入に書きますが、現役のみんなは「日本一」と言う目標をどれくらい信じられていますか?率直に書くと、今この部で本気で日本一を信じて活動している人は1割いないんじゃないかと思っています。
新歓で日本一を謳う姿に憧れて入ったはずなのに、いつのまにか現実を見て日本一という言葉が宙に浮いてしまう、新歓で新入生に「日本一を目指している」と語ることに偽りを感じてしまう、そんな経験はありませんか。
現実から目を逸らして目標を妄信的に信じろという話ではありません。実際、私大との実力差は相当なものだと思います。現状では勝負できる段階にすら立っていないのかもしれません。
しかし、そのような事実は日本一という目標が難しいことを示すものではあっても、日本一を諦める理由ではないと思います。
新歓で会った先輩が立派に見えた、本気で何かを目指す姿がかっこいい、ボートが楽しい、日本一に憧れる、気の合う仲間がほしい、自分も本気で何かに打ち込みたい、やり遂げたい、挑戦したい、人として成長したい、理由は様々だと思いますが、みんなこの部に入部したのは、何か心揺さぶられる経験・出会いがあったからではないでしょうか。また、入部してからも何か心に響くような出来事があったのではないでしょうか。そのような感情に、「現実は厳しいから」の言葉でフタをしないでほしい、素直に向き合ってほしい、公言することを恐れないでほしいです。
02代は「東大復興の先駆け」を掲げ、インカレでそれにふさわしい結果を見せてくれました。03代は「常識の更新」を掲げ、インカレでエイト国公立1位という輝かしい結果を残してくれました。今の東大漕艇部は確実に上昇気流に乗っています。
「敗コロする東大」「一橋に勝てない東大」そんなイメージを払拭しきるには、本当にあと一歩だと思っています。それは、現役部員全員が目標の達成を心から信じられるようになることです。まずは自分たちが信じてやりましょう。最高代になってやっと覚悟ができる、これでは遅いと思います。(自戒の念を込めて)
昨年の冬から学連に行くようになり、他大の人と交流するようになりました。その中で、東大漕艇部の強みは「自分がボート部にいる理由」を持っている人が多い、熱い気持ちを抱えている人が多いことだと感じるように
なりました。これは、他私大に対して大きなアドバンテージだと思います。
だからこそ、全員が本当の意味で目標を共有し、その達成を信じてそれに突き進むことが出来るようになれば、日本一という目標も夢ではないのではないか、そう感じられるのです。
自分が心動かされることに正直になりましょう、そしてそれに向かって全力で取り組むことを称賛し合いましょう。「日本一」という目標は、みんなの思いを叶える目標として最高にチャレンジングで熱いものだと思います。もっとワクワクしようぜ!!!!
長くなりましたが、以上です。
最後に、私達現役の活動を支えてくださっている全ての関係者に心よりお礼申し上げるとともに、喜びを分かち合えるよう日々努力を重ねることをお約束申し上げ、令和4年度主舵挨拶といたします。

令和4年度 主舵 土方渉太郎

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