【女子部65】06年度スタート

こんばんは。
女子部監督の岡です。

いよいよ06年度が始まりました。
今年の女子部のメンバーは以下の通りです。

新4年漕手　磯崎水優
新3年漕手　梶谷知歩
新3年舵手　神山恵理子
新2年漕手　田中日奈子
新2年漕手　松澤翠子
新2年漕手　Yasmeen

新しいメンバー、新しい役割に新しいチーム、とてもわくわくしますね。

早くも、10月の中旬には新人戦が控えています。

女子部からは、梶谷がシングルスカル、田中と松澤がダブルスカル、そして神山が男子のチャンクルー・付フォアのコックスとして出漕します。

特に梶谷と神山にとってはジュニア期の集大成、これまで積み上げてきたものをどんなふうに表現してくれるのか、とても楽しみです。

磯崎はシングルスカルの練習をしつつ新年度の土台作りに手を掛け、Yasmeenもシングルスカルをのびのびと楽しみ、充実した時間を過ごしているようです。

さて、今年は男子部も含め、コーチの活動を活性化させようという動きがあります。
先日行われたコーチ陣全体のmtgでは、それぞれに果たしたい役割やモチベーションについての話がありました。

私が知っている限りでは過去最強のコーチ陣、そうそうたる顔ぶれが揃っています。

女子部については、去年に引き続き、向井さん、江口さん、平松さん、森田さんがコーチとして関わってくれることになりました。

04の3人については、自分たちの持っているものを下の代に伝えていきたい、一緒に漕いだ後輩たちのその後を見届けたい、といったことを話していました。
これまでは「与えられる」側だった彼女たちが「与える」側に回りつつあることに、私としては感無量です。

そして普段は飄々として見える向井さんですが、最近その裏にひそむ熱を感じることが時々あり、とても期待しています。
数年に渡ってコーチ・トレーナーを続けてきた経験を、いかんなく発揮してくれたらと思っています。

コーチがいなくても練習は回るので、ときに道を見失うこともあるかもしれません。
でも一コーチとして、他の人にはできない、「自分にしかできないやり方」が必ずあるはずです。

コーチ陣にとっても、やりたいことを思い切りやってもらって、実りのある1年間にしてほしいと思っています。

（平日EM後に漕ぎ出す雷鳥クルー：#S向井コーチ #B磯崎）

さて、06年度女子部は、「人と自分に向き合う」というテーマを掲げています。

向き合うって、いったいどういうことでしょうか。

このブログでもたまに話題に出すのですが、私の好きなドラマ「すいか」の20周年ファンイベントに、先日参加してきました。

いただいたファン冊子の中に、俳優のたくませいこさん・浅丘ルリ子さんの、撮影中のエピソードが載っていました。

浅丘さん演じる「教授」が、たくまさん演じる「スミちゃん（教授の助手）」を慰めるシーン、その撮影を終えての会話で、

たくまさん「教授の手からあったかいものが流れてわたしは泣くつもりもなかったのに、涙が溢れ出ました。すごいです。浅丘さん」

浅丘さん「わたしが凄いんじゃなくて、たくまさんがすてきなのよ。たくまさんがそれを感じる心があるのよ。その感受性がすてきなのよ」

というやりとりがあったそうです。
人と向き合うことは、相手の感受性を信じることでもあるのですね。

もしかして伝わらないかもしれないし、今じゃなくて何年後かになるかもしれない。
それでも、自分の思いを受け取ってもらえること、相手の底力を信じて手渡す。
そんなイメージです。

欲しがっていいし、求めていい、優しくしてもらっていい。
強くなること、数字が上向くこと、できなかったことができるようになること、それはたしかにわかりやすい「成長」だけど、後ろ向きにすすむ「成長」だってあってもいい。
最近はそんなことを思います。

前向きな「成長」を掲げ、日本一を目指す東大ボート部においては、ちょっとアンチテーゼになってしまうかもしれません。

でも、後輩のコーチ陣がどんどん育っていく中、私がいる意味はそこにあると思いながら、今年一年、やっていきたいと思っています。