こんにちは。マネージャーの波江野です。
この前飯島と話していてお互いの性格の話題になり、「私ってどんな性格だと思ってる?」と聞いたところ、
「うーん……ネガティブ」「なんか思い悩むことが多そう」と言われ、その通り過ぎて爆笑してしまいました。
(飯島くんへ。全く同じことを聞かれて、自分の感じるままに答えたけど、もし傷ついていたらごめんよ……)
「でも波江野のことを的確に言える自信がない」とのことで、まあ自己表現や発信が苦手だからなーなんて思ったり。
そんな私でも思い切り自分の思いを綴ることができたのが、ここ、ブログでした。
ラストブログです。
少し長いのですが、良ければ読んでやってください。
さて、2022年のインカレが終了してから始まった最高学年。
この1年は自分の存在意義と価値を考え続けた1年でした。
最高学年として模索しながら精一杯日々を過ごすなかで、わたしはあることに気づきました。
私、強みがない。
唐突ですが、この気づきに背筋がヒヤッとしたのを覚えています。
料理が上手くない。手際が悪いから後輩に的確な指示が出せない。要領が悪い。センスがない。だから面白い企画が思いつかない。多方面へ気が利かない。上手く言語化できない。なんかいつもいっぱいいっぱい。ミーティングの進め方が下手くそ。栄養の知識とかボートの知識が足りない。せっかく話しかけてもらっても上手く話せない。会話を盛り上げることができない。コミュニケーションを取ることが苦手。内向的。
徹底的に不器用なんですよね。
でもここには優れた人がとてもたくさん集まっている。しかも慢心することなく、常に高みを目指している素敵な人たちばかり。
そんな周りと自分を比較して、自己嫌悪になっていく一方でした。
もちろん、ダメだ…私にはできない…と落ち込むばかりではなく、至らないところは補填し、改めることは改めて、自分なりに頑張っていました。
私は不器用で何も出来ないから、他の人の何倍も努力する必要がある。そう言い聞かせて必死に食らいついていました。
日本一に足る行動とは何なのか。必死に考える毎日でした。
私、なんでここにいるんだ?何のために活動しているんだ?
それは日本一を目指す選手をサポートするため。
マネージャーとして選手を日本一へ導くため。
それは分かってる。よく分かってはいるけど、自分ってなんなんだろう?
強みがない私のような人間が、ここにいていいのだろうか。ふさわしさってなんだろう。
自分がいることで本当に組織が日本一になれる?
こんな弱い私は必要ない。
今まで良かれと思って色々とやっていたけど、間違いだったのかな。そうなのだろう。じゃあ正解はなんだ?
自分なりに頑張ってたけど、頑張ってなかったのか。今までなんだったんだ。
と不安を抱くようになりました。
不安で眠れない夜。
帰り道の埼京線の中で泣いてしまった日。
部活のことを考えるだけで嫌な感じで速くなる鼓動。
失敗したことが急にフラッシュバックしてきて震える手。
誰とも目を合わせたくなくて足早に去った艇庫。
楽しさややり甲斐を感じたことも本当に本当にたくさんあったけど、決して安定した1年ではなかったなと思います。
だけど、だからこそ気づけたことがあります。
人の有り難さです。
月並みなことなのかもしれません。
でも、自分はひとりじゃないのだと強く感じる場面が増えました。
色々と上手くいかない日、これやっておきます!と後輩のリカバリーに助けられたり。
同期としょうもない話をしながらポロっと不安を零せば、どうした~と詳しく聞いてもらったり。
同期とボートコースの綺麗な夜の風景を帰りながら見て、私たちとても頑張ったね、なんて話したり。
自分の何気ない行動を、感謝されたり。
和田さんに、お前だけやっててもしょうがないだろ!と怒られたり。(愛のムチすぎる)
選手と面談をして、悩みを共有し、それぞれの立場から語り合ったり。
対校戦で、メダルをかけてもらえたり!
引退してもなお会って下さり、みくちゃんならできる!と先輩に励まされたり。
自分が発信したことを覚えていてくださったOBの方からお褒めの言葉をいただいたり。
ずっと、人間は所詮孤独だ、と皮肉めいた視点でしか物事を語れなかった自分の周りに、たくさんの人がいて、こんな私を気にかけてくれて、非常に支えられていることに気付くことができました。
弱みしかない自分がずっと嫌いだったけど、このことに気付いたらじわっと心が温まって、私という人間も悪くないのかもな~と、ちょっとだけ強くなれたような気がします。
学んだことは数え切れないほどあるけれど、大きな収穫はそれです。自分一人だけでは決して気づけなかったことです。関わってくださった全ての方、素敵な気づきをありがとうございます。
さて、強み云々の話に戻りますが。
私と同じように悩んでいる人、少なからずいるのではないかな?と思います。
私が声を大にして言いたいのは、絶対あなたがいることには意味があるから一生懸命探して欲しい、ということです。
それは同期・先輩後輩との何気ない会話の中にあるかもしれません。好きな本の中、映画の中、歌詞の中にあるかもしれないし、偉人の名言にピンとくるかもしれません。
どこにあるかは人それぞれですが、絶対自分の中にスっと浸透するようなものがあるから大丈夫。
探す勇気を持ってもらえたら……と思います。
最後に。夢はあまり語らない性分ですが、最後くらい自分の言葉で語ってみるのも悪くないかもしれないな~なんて思ったので。
インカレ最終日、メダルをかけたみんなの笑顔の写真のシャッターを切りたいです。
その瞬間、私は自分の強みを見いだせるのかもしれません。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
今後とも東京大学漕艇部をよろしくお願いいたします。
波江野未来
ps.
初めて艇庫に来た時の写真です。EMOI!!!
カレーを作って、エイトに乗らせていただきました。
このときはこの場所がかけがえの無いものになるなんて思ってもみなかったです。


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