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共通科目1日目

今日は、ガイダンスやオリエンテーションから始まり、講義が始まったのは11時過ぎから。今日の科目は「社会の中のスポーツ」 「スポーツと法」 「スポーツと心理Ⅰ」だった。

スポーツと心理

心理学に関しては、ボートの時も少し習ったが、今回の方が前回に比べるともう少し体系だっていて、要点自体は分かりやすい講義だった。もちろん重複している部分も多々あったが。

今回の講師の方は、大阪体育大学教授でオリンピック選手や日本代表チーム、プロスポーツチームのメンタルコーチもなさっている土屋祐睦さんだった。気になった部分を少し纏めてみようと思う。

スポーツと心

スポーツ心理学とはスポーツという対象を心理学の見地から解き明かしていく学問であり、おおきく2つのスタンスに分かれる。
一つはスポーツの心への影響(ie.スポーツをすると心がスカッとする)を探るスタンスであり、もう一つは心がスポーツに及ぼす影響(ie.緊張で身体が硬くなる)を探るスタンスである。ここ数年は後者の方が盛んに研究れているらしく、これ以降はその話になる。

スポーツと心にかかわる問題
スポーツ心理学においてコーチングに対する切り口は大きく8つに分類される。
1.スポーツ技能の習得:やる気を出させる指導
2.発達、加齢:発達段階に応じた指導
3.性格や個性、態度:心の面にも個性がある
4.スポーツ集団、人間関係:リーダーシップ(コーチ=リーダー)
5.指導法:教示の仕方、筋感覚を利用した指導
6.競技者の精神の強化:メンタルトレーニング
7.心の健康:ストレス解消
8.スポーツ障害と心の不適応:ケガに対するケア

以下、各々についてもう少し掘り下げて書いていこうと思う。

1.スポーツ技能の習得:やる気を出させる指導
「やる気」という言葉は心理学の世界では「動機づけ」と呼ばれ競技の成績と大きく関わってくるということは言うまでもない。そして、選手の動機づけを高めるための基本的な方法論としては、大きく6つのものが挙げられる。

a.達成できそうな目標(五分五分)を設定する
b.結果を分かりやすく知らせる
c.得意な経験で成功体験を積ませる
d.「行動の主体は自分である」という意識を持たせる
e.「成功は努力の賜物」と考える(原因帰属)
f.感情や期待を高める

となる。ここは前回と重複する部分も多い。しかし、やはり成功体験を積ませることは非常に重要なようだ。今回の講習で面白い言葉を習った。

「して見せて、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。」

まさにその通りだと思う。

2.発達、加齢:発達段階に応じた指導
ここは単純に、小学生にプロと同じように教えても仕方ないよね程度で終わった。

3.性格や個性、態度:心の面にも個性がある
人間には各々個性というものがあり、スポーツをするうえで内向的か外向的かというのがひとつ大きな指標になる(一般的にはスポーツをする人は外向的な人が多いと統計的にされているらしい)。
そんななかで、外向的な選手はスピード感に比較的秀でていて、内向的な選手は正確性に比較的秀でているといわれているらしい。個々人の心の特性を把握したうえでのコーチングが大切となる。
その他、性差でも個性が分かれるらしく、男性は短時間でサクッと切り上げてトレーニングを行い、かつ自立性を伸ばすことが重要だが、一方で女子はじ〜っくり細やかに指導をするのが効果的らしい。

4.スポーツ集団、人間関係:リーダーシップ(コーチ=リーダー)
指導者はまずリーダーとしての哲学を持つことが大切だ。コーチングの際に自分の哲学がにじみ出るようなコーチングを行うことが肝要。
また、PM式リーダーシップ理論と言って、リーダーにはチームをグイグイ引っ張っていく素養とメンバーを気遣いかつ不安を取り除く素養の両方が求められる(ただし、一人で両方を請け負う必要はない)。

また、リーダーシップとは別に、チーム論についても話が出たが、真のチームワークとは「一人一人がチームの中で自分の役割をきちんと持っていること」であるらしい。これは阿部さんもおっしゃっていた。ということで、少し、今の新2年生に役割を与えるならどんな感じになるか考えてみた。大体の構想は練ったが、新2年生に自分の強みについてヒアリングしながら、もう少し探っていけたらいいと思う。

5.指導法:教示の仕方、筋感覚を利用した指導
効果的な指導法には3つのジャンルがある。
まずは視覚的指導。これは実際に何かを見せて行う指導だ。示範であったり、ビデオのような映像の教材であったりする。また、全くの素人にこの視覚的指導を行う際にはあらかじめ「見るべきポイントを1つか2つ提示する」ことが重要となる。
次は言語的指導。指導のポイントは「明瞭、簡潔、分かりやすい」の3つ。そして、選手に何をFBしてどういう結果の知識を示すかがコーチの大きな技能となる。その他にはオノマトペ(擬態語)などを利用するのも効果的だ。
3つ目は筋感覚的指導。これには身体拘束法、反応強制法などがある。

6.競技者の精神の強化:メンタルトレーニング
メンタルトレーニングについては何がどうという話はしなかったが、強いメンタルを身につけるには、動機づけのためのプロセスを繰り返し行ったり、自分の最適な緊張度合を把握することが大切になるだろう。そして、メンタルトレーニングも紛れもないトレーニングだ。そこは忘れてはいけない。トレーニングを怠れば、メンタルもなまってしまう。

7.心の健康:ストレス解消
選手の心の健康を保つにはコミュニケーションによって選手のメンタリティのサポートを行うことが重要だ。そのための技法として今回は8つ紹介された。
a.かかわり行動:うなづく、スマイル
b.質問技法:関係づくり(相手に関心があることを示す)
c.励まし技法:「なるほど」(強い同意)
d.応答技法:「・・・ってことだよね」(簡易な言いかえ、理解を示す)
e.意識化技法:「〜という風に感じるけど・・・」(相手の潜在的な思考を汲み取って言葉にしてあげる)
f.支持:「その気持ちはよくわかる」(同意、しかし叱るときはきちんと叱る)
g.説得技法:「・・・をやってみようよ」(一貫した姿勢を崩さない)
ということです。

この話の中で、「あのコーチ、いっつも同じことしか言わないんだよねー」という選手の愚痴はコーチにとって最高の褒め言葉ということを土屋さんは言っていた。なるほど。

8.スポーツ障害と心の不適応:ケガに対するケア
ケガをしてしまうと、メンタリティも乱れてしまい、チームに負い目を感じたり、自分に自信が無くなったりしてしまう。そのケアを怠ってしまうと、大変なことになる。

以上。もう少しわかりやすく書こうと思ったのですが、逆に煩雑になってしまったかもしれないです。少し、知識の量が多すぎる感じも否めません。今後、うまく消化してチームに生かせたらいいと思います。

個人的に、いいなぁと思ったのは、チーム内で皆に役割がある状態を作ること、動機づけの具体的な方法論、個人の性格や個性の違いをコーチングに反映させるってところですかね。とりあえず、一晩寝かせてみることにします。

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「共通科目1日目」への6件のフィードバック

  1. ブログのレイアウト、なかなか良いと思います。
    以前は、Blackの下地の上に白抜きの文字でしたが、文字が目に焼きついてチラチラして目にダメージがありました。

  2. ブログのレイアウト、なかなか良いと思います。
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  4. oyajiさん、コメントありがとうございます。
    今回の5kmTTは参加できないということでしたが、また機会があれば参加をお待ちしています。現役の刺激にもなると思いますので。

  5. oyajiさん、コメントありがとうございます。
    今回の5kmTTは参加できないということでしたが、また機会があれば参加をお待ちしています。現役の刺激にもなると思いますので。

  6. oyajiさん、コメントありがとうございます。
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