1/18_画像解析を用いたエルゴ動作解析と1/19_エルゴ動作解析_続報 の続き。
先週日曜日、横矢氏開発のYKYマシーンを用いた各選手のエルゴ動作の測定が行われた。艇庫に生データが貼り出されている。あれだけでも十分興味深い。キャッチ動作大きいだとか、シート動いていないとかが分かる。けれど折角時間軸の情報もあるので、今日はもう少し詳細に分析。
測定条件
今回はハンドル、シートに加え、頭にもLEDライトを取り付けて測定を行った。カメラ撮影速度は10F/s。被験者は越村。指定SRは30。
結果と解析
Fig. 1 生データ
赤線が頭、青線がハンドル、緑線がシートの軌跡。ハンドルの上下動が大きい。エルゴではもっと水平に引くべき。
Fig. 2 ボディ移動量/シート移動量とシート移動距離の関係 (c.f. 1/19)
x軸を時間として再プロット。
Fig. 3 ボディ移動量/シート移動量の時間推移
色付き部分がドライブフェイズ。青破線がキャッチ。緑破線がフィニッシュ。SRは31.5(ドライブ0.8秒間、フォワード1.1秒間)。キャッチ直前にボディ移動量/シート移動量が跳ね上がっている。シートが止まり、ボディが動き続けている。特に4.2秒時点。三本目のドライブ直前でそれが強く見られる。
Fig. 4 シート速度の時間推移
ドライブ二本目後のフォワードフェイズが他に比べてシート速度が出ていない。シートが一番前まで動ききらず、ボディを伸ばすことでレンジを取り、その結果Fig. 3に見られる上体の突込みが生じたのだろう。
最後に
色々な処理を加えることで生データからは見えないことも見えてくる。他にもそれぞれの加速度も分かる。算出してみたけど、直感的な理解が出来ない複雑な結果になったのでここでは省略。出来ればもうちょいフレーム数上げて細かくプロットしたいけど、そうするとデータ量が増えてしまうジレンマ。けどこれは凄く良い。継続的に測定したい。
開発してくれた横矢さんには本当に感謝感謝です!