Lateral Pressure とは
以前に鶴井さんが2/3_本3のエントリーで紹介したCHATS ON ROWING。この本の中で The first thing the oarsman should learnとまで書かれているのが、Lateral Pressure (CHAT VI) です。
今日はこのことについて書きたいと思います。以下は本文の部分的抜粋。
This is pressing the button of the oar against the rowlock all through the stroke.
If the oar is pressed against the button firmly all through the stroke, it holds the oarsman firm, and then he can hold the boat firm.
This pressure is exercised by the thumb and little finger of the inside hand.
稚拙ながら日本語で纏めるならば、
ラテラルプレッシャーとはストローク全体を通じてオールのカラーをクラッチに対して押し続けることである。もししっかりとラテラルプレスができるならば、漕手の体はしっかりと安定し、ボートを安定させることができる。そしてラテラルプレスはインハンドの親指と小指で行う。ということです。
私たちが新人の時は、フォワード中は、オールを単純にクラッチに乗せるだけでバランスをとるというように習った記憶があります。重力による垂直方向の力のみをクラッチにかけるというイメージです。
もちろんクラッチからオールが完全に離れている場合には付けるようにという指導は受けました。しかし、ここであるようにLateral、つまり横方向の力を加えることで、漕手の体とボートをしっかりと安定させるという概念ではなかったように思います。
ラテラルプレスの重要性に関しては実は、今年度のヘッドコーチである福田コーチも同じようにおっしゃっていました。
そして実際にやってみると、確かにオールをクラッチに単純に乗せているだけの状態とは違って、ボートが横揺れする際にクラッチとオールの間の遊びがなくなって、オールからクラッチを介してリガー及びボートとしっかり繋がっているなぁという新しい感覚が得られました。
日大などの漕ぎを見ても、フォワード中にフラフラ〜と小さく揺れることがあっても大きく崩れることがないのは、それもラテラルプレスという基本的な技術がしっかりと根付いた上で適切な方法によってバランスをとるスキルがあるからだと思います。
他の要因も、もちろん絡んでくるとは思いますが、それ以上にこのラテラルプレスという技術の占める割合は大きいものだと私は思います。
Finger Turnの重要性
またこの章では、フェザーターンにおけるハンドリングの方法やその技術がどれほど重要かということについても触れられています。そしてターンの技術はやればやるほど上手くなるとも書かれています。
この部分を読んだ時に、すぐにあの印象的な日大8+のインハンド漕ぎが頭の中に浮かびました。日大の強さの片鱗を垣間見るとともに、やはり大林さんは偉大な人なのだなぁと改めて感じさせられました。

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