学生コーチの相原です。選手たちから何を考えてるかよく分からないと思われているのではないかと急に思ったので、最近考えていることを文章にしてみました。長くなってしまったので、二部構成にしました。どちらかというと後半が本題です。
1.学業とスポーツを別扱いするな
偉そうなことを言ってすみません。先に断っておきますが、この文章は反省の念をこめて書いています。しかし、日本では勉強とスポーツを区別する風潮がかなり強いのではないか、ということに最近気がつきました。海外に特別詳しい訳でもないので、それが日本特有なのかどうかは正確には分かりません。
学業でいい成績を挙げるためには頭がいい方が有利です。それと同じようにスポーツで上手くなるためにも頭がいい方が有利でしょう。それに異論を唱える人はほとんどいないのではないかと思います。スポーツの場合はそこに身体能力という要素が加わるに過ぎません。
しかし、実際問題どうでしょうか。勉強ができてスポーツもできると文武両道だともてはやされ、特別扱いされるのが一般的ではないかと思います。しかし、頭の良さがスポーツにおいても重要なら、身体能力で劣る相手に対しても、知力でカバーして勝つということも十分起こり得ることで、そんなに大袈裟な話でもないと思いませんか。特に高校大学のクラブのようなアマチュアの世界ではそうだと思います。もちろん競技によって、脳みそと筋肉の重要度のバランスは異なってくるとは思いますが。
東大漕艇部においてはどうでしょうか。頭の良さというアドバンテージを十分に活かすことができているでしょうか。(東大生だからといって頭がいいといえるのかという疑問もあるかと思いますが、今回は頭がいいという前提で)僕はまだそうではないと思います。身体能力を武器としている人たちと同じ方法で、彼らのやり方を真似して強くなろうとしていないでしょうか。自分自身現役時代そうであったのではないかと思います。しかし、身体能力で劣るならば、同じアプローチで勝とうとするのは非合理的だと思います。
授業の出席が厳しくてボートの練習に支障が出るというのが多くの部員の悩みだと思いますが、そのような制約条件を必ずしもネガティヴに捉え、取り除こうとするアプローチが正解とは限らないと思います。この制約条件はこれまで培ってきた知力をボートに活かしていく丁度いい動機付けになるのではないでしょうか。制約条件に正面から向き合い、克服することができれば、強豪となることも可能だと思います。
また、学業がボートに与えるメリットは他にもあると思います。ひたすらボート漬けというのが悪いという訳ではないですが、それだけだと視野が狭くなってしまう可能性があります。しかし学業にも力を入れることで視野が広くなり、結果的にボートにも良い影響があると思います。大学一年生の自分にアドバイスしてあげたい...