こんにちは、女子部主将の江口幸花です。前回に引き続き、今年度前半の振り返りをします。今日は「2.チームとして強くなること」について話します。
2. チームとして強くなること
2-①プロから学ぶ
東大漕艇部のサポート体制は厚く、ストレングス専門の岩井コーチ、アスレチック
トレーナーの長田さん、河野さんなど、様々な専門知識を持った方に支えられています。今年からしっかり岩井コーチに見てもらう機会を確保したことで、身体の動かし方が格段にブラッシュアップされました。また、メディカルチームの活躍もあり、女子部個人のボトルネックにアプローチできるように長田さん、河野さんにサポートして頂いております。
さらに今年はオリンピック2大会出場の冨田千愛選手とも練習をさせてもらっています。冨田さんはコーチではなく現役の第一線で活躍されている方ですが、ストレングスやエルゴでのちょっとした身体の動かし方からも学ぶことがあり、日々刺激を頂いています。レースの振り返りなども聞かせていただき、ラフコンへの対処の仕方やアップの仕方など、冨田さんのレース経験を追体験することで自分たちも様々なシミュレーションをすることが出来ています。
また、昨年度不足していた、女子部専属で漕技を見て頂ける学生コーチを今年度はお願いしました。現役部員の質問に様々な角度から真摯に向き合ってくれる李コーチ、向井コーチには感謝してもしきれません。こうした学生コーチ体制を共に作ってくれた野里、高岡さんにも本当に感謝しています。(またそのほかの学生コーチの皆さんもいつもアドバイスを下さりありがとうございます。)
2-②“いい分業”体制
上記のサポート体制に加え、女子部コーチ陣としては、監督の佐藤いつほ監督、社会人コーチの岡コーチ、前川コーチにも支えられています。女子部員の人数に比べて恵まれすぎるくらい(笑)多くの方が支えてくださっています。
一方で、こうした多くのコーチがいる中、“いい分業“が出来ているのも強みであると思います(冨田さんにも言われました😳)。コーチはそれぞれの知見を基に指導をして下さり、それはどれもためになる視点ばかりです。一方でアスリートは、複数のコーチの言うことをすべて聞くことは出来ず、自分に必要なものを取捨選択していかなければなりません。
今年のコーチ陣の方々は、「現役がしたいことが一番」と言って下さり、まずは現役がどうしたいかをまとめたうえでコーチに伝えたり、時には複数のコーチを交えて認識を擦り合わせたりしました。女子部の目指したい方向性に沿って、コーチの方々が知恵を貸して下さる今の分業体制は、昨年度以上に進歩している点だと思います。現役が「これを聞くならこの人だ」と明確になっているのがいいなと感じています。
2-③本音で話すこと
女子選手たちで集まって本音で話す機会を積極的に設けました。今年度発足時、男子クルーに乗っていたCOXの青木や、新人から合流したばかりの磯崎が新たに練習に加わりました。一方で女子新歓も重要な局面で、新歓チーフを務めてくれていた小栗や斎藤も含めて、なぜボート部で頑張りたいのか、お互いに思っていることは何か、についてそれぞれの胸の内を語りました。同期の森田平松も最高学年としての思いや覚悟を語ってくれて改めて信頼できる同期だと感じました。互いを知り、女子部としての一体感が醸成されていったと思います。
2-④協力すること
いいトレーニングを積んでいたとしても結果に表れるのにも個人差はあります。チームメイトの中でどうしても伸びる時期・伸びない時期の差は出てしまいます。チーム内の競争意識は生じてしまうかもしれませんが、一方でこの東大ボート部内の小さな世界だけで争っていても仕方ありません。クルーとしてやっていくならなおさらです。結局はまだまだ全員で成長していく必要があり、そのために協力していく必要があります。漕ぎを揃えるときに上手くいかないことだらけなのは皆同じです。
その時に謙虚に、粘り強く、また視野を広く持って、改善に取り組めるかが重要だと思います。個人だけでなく全員でやっていくこと、も重要です。また、足りないことばかり気にするのではなく、できたことにもしっかり目を向けていきたいとも思います。みんなで声を掛け合って、各々のイメージ言語化を繰り返して、一糸乱れぬ漕ぎを実現していきたいと考えています。
2-⑤感謝すること
いつもこうして練習が出来ているのも、支えてくれるスタッフやマネージャー、OBOG
の存在があってこそです。自分のことでいっぱいいっぱいにならず、周囲に目を向けてみると思ったより救われることがあります。支えてもらえることへの感謝の気持ちを忘れずに、そして思っているだけでなく声に出して伝えることも忘れずにしていきたいです。
不安や不満に気を取られて自分が不機嫌になるよりも、感謝に目を向けることの方が、結局自分もいい気分になり自分のためにもなるとメントレで教わりました。感謝はパフォーマンス向上にも欠かせない要素だと感じます。
私自身、キャパオーバーになりかけた時もあったのですが、女子部のみんなが助けてくれて今は全員が各々の仕事をリードしていっているなと思います。自分がこうして日々楽しく漕げているのも、(目に見えないことも含めて)みんなが助けてくれるからだと思っています。改めてありがとうと言いたいです。
ここまで振り返ってみて多くの成長が見つかりました。ボートの世界ではタイムの成長やレースの順位が重視されますが、言語化してみると多くの成長に気づけます。ボートのタイムそれ自体は社会に出ても役に立ちませんが、こうした取り組みは再現性のあることだと思います。ここまで積み上げてきたことを自信に持って、残り3ヶ月強、駆け抜けていきたいです。
女子部にフォーカスした内容を話しましたが、男子選手にも日々刺激をもらったり、助けてもらったりする日々です。今年の東大漕艇部は上昇気流に乗っていると思います。先輩方が築いてくれた土台を確かなものにするためにも、一日一日成長していきたいなと思います。


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