こんにちは。
四年漕手の岡です。
私は高校のとき演劇部に入っていたのですが、
二年の文化祭でやった「スナフキンの手紙」という演目のことを
今でもたまに思い出します。
(ちなみに、話の筋に、ムーミン谷はまったく関係ありません。)
1960年代の連合赤軍による革命が成功した日本、という設定で繰り広げられる、
どたばたとギャグとしんみりとが織り交ざった、
中二心をたいへんくすぐられる戯曲でした。
タイトルの「スナフキンの手紙」とは、
シルクロードを旅する日本人の手から手へと受け継がれる、
それぞれの
「語られなかった本当の言葉」
が綴られているノートのことです。
作者の鴻上尚史さんは、
とある雑誌の連載で
「読者の出せなかったラブレターを供養する」
という企画をやっており、
そのときに寄せられた大量のラブレターを読んだ際に
この「スナフキンの手紙」を思いついたそうです。
鴻上さんは、
その数え切れない「愛の告白」を読んだときのことを
こう語っています。
「そんなに簡単に『語られない言葉』を作ってどうする」
「問題はこの後じゃないか。
あなたが素直になり、
心の中の言葉を語り、
したいようにした時に、
初めて、
『語られない言葉』
が生まれるんじゃないか」
「本当の
『語られない言葉』は、
戦いの後に生まれると思っているのです」
人は誰もが、
心の中に「語られない言葉」を持っていると思います。
それがあるからこそ
人間は複雑で面白いのだと思います。
ですが、
鴻上さんが言っているように、
たとえば出されなかったラブレターに綴られた言葉、
戦いもせずに自分の中に封じ込めてしまった言葉は、
本当の「語られない言葉」にはなりえず、
ただの「臆病だった自分」の証明にしかならないのかもしれません。
強いチームには、
本当の意味での「語られない言葉」がたくさん渦巻いているのではないか、
と思いました。
京大戦、インカレに向けて、
みんなで強くなりましょう。
四年漕手
岡