木彫りの鶏は
どんな者を前にしても動じない。
伝説の横綱、双葉山は
前人未到の70連勝目をかけた試合で負けたとき
「未だ木鶏たりえず」
と語った。
70連勝目をかけた1939年1月場所は
前年に赤痢にかかり、体重も激減し
もともとは休場するつもりだった。
しかし、そんな双葉山を土俵へと押し出したものは
日本相撲界を背負う“責任感”だった。
休場を決めていた彼のもとに飛び込んだ言葉
「力士会長“玉錦”の急死」
彼は出場を決めた。
自分が日本相撲会を背負って立つ。
連勝は絶望的であることを知りながらも
彼はその自尊心から
土俵に足を入れることを選んだ…
未だ破られることの無い69連勝
そんな大記録を打ち立てながらも
双葉山は木鶏には勝てない
といった
自分もそんな人間になりたい。
東商戦は任せておいてくれ!
今年は負けんぞ!!
4+ 木鶏 Cox 大井