降り続く雨の影響で、ポンドの船台が孤島となり、
またいつも伴チャリで通っている、ポンド脇の柵付の道も水没しています。
いつもと違う風景が窓の外に出現しています。
明日から全日本選手権が始まります。
女子部からは、他大学との混成エイト(名前は学習院大学)に二年の神林と江澤が出漕します。
オールは東大の淡青のオール、艇は無限を使わせていただきます。
私も一度無限に乗ってみたいと思っていたので、羨ましい限りです。
氏家HCのコーチングの力もあり、エイトとしてだんだん形になってきました。
他大との混成クルーというのは、ボートに関して持っているバックグラウンドが一人一人全く異なるため、クルーとして仕上げるのが通常よりも大変ですが、
だからこそ、物事をシンプルに考えることが重要になると感じます。
毎日同じ環境で練習していると、
クルーそれぞれのエルゴタイムはこれくらいで、こいつはキャッチは早いがレンジが短い、こいつはキャッチのロスは少ないが脚の潰しが遅い、と言ったようにそれぞれの漕ぎの特徴も分かっているため、
じゃあここはこうして、ここはこう合わせて、と、物事を細分化して考えがちになります。
もちろんそれも必要なことですが、
ボートというのは本来、(エイトであれば)九人の力を結集して舟を速く進める、というだけのものであるはずです。
たとえば走るときのことを考えると、
走るスピードを上げようと思えば、別に細かいことは考えなくても、単純に「もっと速く」と思うだけでスピードを上げることはできます。
陸上選手であれば、細かい筋肉の使い方や腕の振り方などをあれこれ考えて改善に努めるのかもしれませんが、素人のレベルであれば、シンプルに「もっと速く走る」ことを考えるだけでもある程度物事は改善します。
(ただそれはあくまでも「ある程度」でしかないからこそ、もっと上のレベルでは細かな思考が必要になるわけですが)
ときには「舟を速く進める」というだけの気持で漕いだ方が上手くいくこともあると思いますし、
準備期間の短い、今回のような混成クルーであれば尚更です。
レースではとにかく大きく強く漕いで、全力を出し切り最終日に残ってほしいと思います。
レースは二日目からですが、
東大クルーと合わせて此方の応援もよろしくお願いします。
またこの全日本は、対校選手にとっては今シーズンを締めくくる最後のレース、そして四年生にとっては引退のレースでもあります。
私の個人的な感覚でしかありませんが、一学生コーチとして、
今年のチームは必ず勝てるとこれまでずっと思ってきました。
対校選手のコーチングには関わっていないため、私は応援することしかできませんが、
特に四年生には、何よりも自分達の為に満足のいく結果を勝ちとって、引退を迎えてほしいと思っています。
陰ながら期待しています。
今、夜中にも関わらず、学連の方々がポンドで作業して下さっています。
たくさんの方々の力があって初めてレースに出られることを今一度認識して、選手には戦いに臨んでほしいです。
岡