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リズムコントロール 女子部(17)

 

東商戦まで、のこり三週間たらずとなりました。

良い意味での緊張感が、艇庫全体に高まってきているのを感じます。

 

残された期間、

艇速のレベルを上げていくことがまず第一ですが、

レース当日にクルーとして最高のパフォーマンスが出せるよう、調子をととのえていくことも同じくらい大切です。

 

この「調子」というのはスポーツ場面でよく使われる言葉ですが、

いまひとつとらえどころがなく、同時にとても面白い話だと思います。

 

なんか今日調子が悪い、なんか今日調子がいい、というのは誰にでも覚えのある感覚だと思いますが、

どこからその調子の良し悪しが生じているのか、確信をもって言えることはなかなかないのではないでしょうか。

 

調子とは、個人あるいはクルーが持っている長期的なリズムの所産であり、

リズムとは、生きたものがすべて持っている、漠然として躍動的な周期的反復です。

 

リズムは、たとえば朝と夜が毎日交互にくるようなことに代表されます。

朝と夜、という時間は確かに一日ごとに存在しますが、

それは、どこからどこまでと正確に区切れるものでもなければ、一年の中でも季節によって微妙に訪れ方が異なります。

 

リズムと対照をなすものとして、拍子という概念もありますが、

拍子は無機的な時間の区切りであり、どこか生よりも死を連想させるものです。

 

たとえば時計の針が毎秒毎秒きざんでいるのは、リズムではなく拍子と呼ぶことができ、

生きたリズムとは異なります。

 

 

ただリズムと拍子がまったく無関係なものかというと、決してそうではありません。

 

打楽器奏者は毎日メトロノームに合わせた基礎練習をすると思いますが、

それは、実際に演奏する曲でいきいきとしたリズムを作り出すための下地になります。

 

また人為的に作り出した拍子によって、生きたリズムをある程度コントロールできるということもあります。

 

バスケットボールやサッカーなどの試合で、メンバーチェンジによって「試合の流れ」を変えようとするのは、

まさにメンバーチェンジという人為的な拍子によって、試合全体のリズムをコントロールしようとする試みだと思います。

 

 

「なんか今日調子悪かったー」と、なんとなくのリズムにただ流されているだけではアスリートとは呼べません。

 

調子の良し悪しは、生きているいじょうもちろん誰にでもあるものですが、

大切な試合に向けて、適切な拍子をとってリズムをととのえていくのも、選手あるいはコーチの一つの能力であるはずです。

 

東商戦に向けて、

各自最善の手を尽くしてほしいと思います。

 

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