5日目で講習会もおわり。今日はトレーニング理論に関しての講義が2コマだった。今日も、気になった部分を少し抜粋してみようと思う。ただ、今日の講義はケーススタディや経験談というよりも、単純に基本的な知識の講習会だったので当たり前に感じることも多いと思います。ただ、個人的にはあんまり勉強していない分野なので、へぇ〜と感じることもいざ、こうやって書き起こして見ると多かったです。オートクラインというやつですね。
そういえは、講習会とバッティングして私はいけませんでしたが、駒場祭では新2年生の作った塩やきそばが無事、完売したようで、良かったです。
トレーニング(エクササイズ)の一般論
トレーニングは運動(手段)、方法、意図(志向性)が相互に作用してある結果を生む行為である。
そして結果には期待できる「明示的」な内容と予知できない「非明示的」なものが含まれ、予期しない結果や成果は「創発的」と呼ばれるが、トップアスリートにはこの創発的な過程が不可欠となる。らしい。
筋力トレーニング
負荷の大きさ、反復回数、運動速度、休息のタイプや取り方、の4つがパラメータとなる。またトレーニング方法は「最大筋力法」「最大反復法」「動的筋力法」「反動的反射法」の4つがある。
筋力は一般的に筋肉の太さに相関があるが、最大筋力法(1~3RM)でのトレーニングは神経系の適応という意図が強い。
また、10~15RMで一定のテンポで行う最大反復法は、疲労がたまってくると、擬似的にMAXパワーでトレーニングする状態になり、本来100%の負荷でのみ動員される速筋線維もトレーニングされることになる。
スピードトレーニング
運動スピードの養成には4つのトレーニングがある。「反復法」「破壊法」「消去法」「負荷軽減法」だ。
しかし、単純な反復法は動作のステレオタイプを形成し、スピードの頭打ちを招くこともある。ステレオタイプによる頭打ちの要因としては、スピード感やリズム、タイミングなどの時間的側面を持つ記憶のほうが、力動的運動形態や技術などの空間的側面を持つ記憶に比べて残りにくいことが1つにあげられる。
そのステレオタイプから脱却するためのトレーニングが「消去法」「破壊法」「負荷軽減法」の3つだ。まず消去法とは、トレーニングの中断、疲労回復。次に破壊法とは、自分で発揮できる最大速度を上回る超最大スピードを人為的に設定するトレーニング。負荷軽減法は人為的に負荷を落とす方法だ。ただしその際にはマイナス10%以内にするのがよい。
プログラム
ここまではエクササイズの話だったが、ここからはトレーニングプログラムの話になる。トレーニングプログラムとはトレーニング目標を達成するために計画的に処方されたエクササイズの時間的配列のこと。モーション内のエクササイズの配列、モーション自体の配列、またミクロサイクルやマクロサイクルの配列を総称していう(ちなみに1週間を1ミクロサイクルとみなせば、1年は52ミクロサイクルとなる。)
そして、トレーニングプログラムのパラメーターは「エクササイズの種目」「強度」「量」「エクササイズの順番」「休息時間」「頻度」の6つとなる。このパラメータを変えることで選手に新たな刺激を与え、常に新たな適応を引き出すのが重要だ。
プログラムの決定に際しては、対象者の特性(年齢、性、生得的条件、体力、トレーニング経験、心理的特性)を考慮しつつ、指導者の経験則を加え、最新の科学的知見などをもとに決定することが重要だ。ここの目利きが指導者の肝ともいえる。
トレーニング効果と疲労
ここはトレーニングプログラムと大きく関わってくる。トレーニング終了直後にパフォーマンスに直結するフィジカルの強さは最高潮を迎え、時間とともに徐々に下がっていく。しかしフィジカルとは逆に、パフォーマンスのマイナス要因である疲労度はトレーニング後が最も大きく、そこからどんどん減ってくる。そのため、トレーニングで得たプラス要素が消えてしまう前に疲労が抜けて、収支がプラスになる状態に結果的にすることができれば、パフォーマンスが向上したと言うことができる。
また、基本的にトレーニング終了後は疲労度の減少にそって収支自体は増えていく(フィジカルの減少<疲労度の回復)が、パフォーマンス向上がピークとなる瞬間(フィジカルの減少>疲労度の回復、に逆転する瞬間)は確実に存在する。そしてこの瞬間を個々で見極めることが必要となってくる。もし仮にパフォーマンス向上のピークをむかえてしまえば、その後はフィジカルの低下とともにパフォーマンスは下がっていくばかり。ピークの瞬間にうまく次のトレーニングをもっていくことが理想的にステップアップしていくコツとなるのだ。
また、定期的なモニタリングによって体力の上昇が見えない場合には、トレーニングにおけるパフォーマンスの向上が見込めていないということであり、トレーニングの質か、疲労の抜き方をチェックする必要がある。
今の練習プログラムは、1日サイクルで疲労を完全に回復させて(パフォーマンスが向上した状態で)次のトレーニングに臨むというものではなく、ある程度の日数はトレーニング成果以上の疲労をためる(パフォーマンスは下がる)ものの、定期的な休みを入れることで疲労をきちんと抜いて、収支をプラスにもっていくというイメージのサイクルを取っていると思う。
また、実際にトレーニング期間が長い(最大疲労度が多い)ほど、すばやくきちんと回復が出来た時のパフォーマンス上昇率も大きいということができる。
トレーニングをしっかりすることも大事だが、すばやく疲労を回復することもパフォーマンスを大きく向上させるのにトレーニングと同じくらい大切だということがわかると思う。
言葉だけでは、いまいちイメージが掴めないという人は、「2要因説」などと調べてみてください。
効果的なトレーニング遂行の条件
1.トレーニング機器
2.やる気の起こる施設環境作り
3.トレーニングのモニターと日誌の活用
4.プログラム変更と目標値変更
5.オリエンテーションとミーティング
6.現実問題への素早い対応
ここらへんに常に気を配れるようになれば、もっと効率よく選手のマネジメントができるんだろうなーと素直に感じます。それにしても、最近自分の中で引っ掛かっている内容ばかりだったので、改めて頑張ろうと思いました。