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仙台大学

プロコーチである阿部さん率いる仙台大学が昨日戸田に到着し、今朝から練習を行っていた。

仙台大学と言えば、2008年全日本選手権での舵手無しフォアクルーが個人的には一番印象深い。あのクルーを見て心が躍った人は少なくないだろう。

U23のJapan代表である西村君や現在NTT東日本東京でエイトを漕いでいる渡辺さんなど現在までに代々仙台大学対校エイトの整調をつとめた選手が乗っていた豪華なクルーである。

スタートから高いレートで飛び出した東北大学がずっとレースを引っ張っていく展開で、東北の逃げ切りか?と思った矢先の1500mからの仙台大学の爆発的なスパート。

大きな漕ぎを乱すことなく脅威的な回転数で1ストロークごとに艇差がグングン詰まっていった。
1艇身のビハインドがあった1500m地点から半艇身リードしてゴールするまで待ったなしで漕ぎ抜いた。

これが仙台か…というレースだった。翌年のインカレでも仙台大学のスプリントは健在でスパートは見ていて爽快だった。

そんなドラマチックな舵手無しフォアのレースだけれど、私はレース中仙台大学クルーが猛然と追い上げる中での阿部さんの「エネルギーを振り絞って獣のように漕いでもらいたいですね」というコメントが特に好きだ。

速いから強い、速いから楽しい。それは理性ではなく、生物としての人間に残された本能である。

使い古された表現ではあるけど、本気でボールを遠くまで投げたい時に、腕の振りが、脚が、腰が…云々なんて考えている人はまずいない。

ただ遠くに‼ と強く思うのみである。

そしてそれは自分の体ではないボートをとにかく速く動かすという点において全く同じだ。唯一異なるのは、ボートを動かすためにオールというこれまた道具を使わなければならないという点である。

しかし困った事にそのオールを支配するのは本能ではなく、紛れもなくサイエンスなのである。

そこがボートの難しいところであり面白いところであり、本能をボヤけさせている点だと私は思う。

だからこそ、サイエンスをきちんと学び、自分で手なずける必要があるのだ。それが所謂漕技である。

いち早くサイエンスを手なずけて、本能の赴くままスピードのみを追求して漕ぐことが本当のRowingではないだろうか。

…本当は、なぜ仙台大学のスパートは上がるのかという事について書こうと思っていたのですが、話が大いに脱線してしまったので、今日はこれくらいにして明日にまた書こうと思います。

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