1/18_画像解析を用いたエルゴ動作解析の続報。今仁さんからボディ移動量/シート移動量の理想的とされる曲線を頂いたので掲載、考察。これはCanada8+などのデータを元に経験的に得られたカーブ。蓄積されたデータから導いたものなので実際上の動きに近いと思われる。
さて確認。計測された一次データはハンドル移動量とシート移動量。各パラメータは以下のように定義。前回行ったものと少し違う。本質は一緒。
ボディ移動量 = ハンドル移動量-シート移動量
ボディ移動量/シート移動量 = ハンドル移動量/シート移動量-1
ボディ移動量/シート移動量をYとする。Yはシートの動きに対する上体の動きの比率を表すパラメータ。すなわちこの値がプラスに振れればキャッチでの上体の突っ込み、フィニッシュでのボディスウィングが大きいことを意味し、マイナスに振れればキャッチでの尻逃げなどを意味する。非常に分かりやすい。
FWD局面
SR25ではフィニッシュ後(右上)ハンズアウェイが素早く行われ、シート移動が3cm動くかどうかのところでYが一定の値に落ち着く。その後一定の値を示したままスライドし、キャッチ(左下)で0に収束する。これはスライド開始後すぐ姿勢が作られ、キャッチ直前ではシートとハンドルの動きがほぼ同期し、キャッチ動作小さくドライブに移ることを意味している。Yがスライド中約0.5で一定しているということは、スライドの大部分でシートが1動けばハンドルが1.5動くということを表している。
SRが30に上がるとハンズアウェイ、スライドの境目が判別しにくくなる。しかしスライドが10cm動く頃にはキャッチ姿勢はほぼ完成され、その姿勢のままスライドしている。キャッチ直前Yはやはり0に収束し、上体が突っ込む(Yがプラスに大きく振れる)ことなどなくDrive局面に移っている。
Drive局面
スタート(キャッチ)は左下。ドライブ開始時にシートが1cmほど滑っている。いわゆる尻逃げ。ergoの風車が回転しはじめるまでのタイムラグ。その後シート移動量約40cmまでキャッチ姿勢のまま跳ね返っている。この区間がDriveにおける脚でのpush。まさしくLeg onlyの技練のよう。40-55cmまでdraw。脚とボディスウィング。ラスト(フィニッシュ)は右上。Yが跳ね上がったまま終わるということは、pullで加速的にドライブが終了したことを示している。恐らくスウィングと腕で同時に引ききっているということなんだろう。
SR30ではSR25より常にYが上になっている。ハンドルとシートの変位を考えると、10-20%ボディが多く使われていることがわかる。速い回転に追いつくためにスウィングを先に使っているのだろう。
まとめ
ここまで書いたことは全部当たり前のこと!でも当たり前が分かって面白いな!さてあなたは当たり前が出来ていますか?
イマニマシーンはさらに様々な場所の荷重が分かる。現役が欲しければ取り入れて良い代物。ただ買っても使わないなら買わない方が良いと思う。本当に欲しいか、本当に使うのか。そこの判断は現役に任せた。
こんにちは。無断引用申し訳ありません。僕も自転車に乗ります。クロスバイクをたしなむ程度ですが。競技が違えども通じるものは多く面白いですね。
こんにちは。無断引用申し訳ありません。僕も自転車に乗ります。クロスバイクをたしなむ程度ですが。競技が違えども通じるものは多く面白いですね。