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画像解析を用いたエルゴ動作解析

序論

近年、ローイング技術向上を目的として、エルゴ動作解析が注目を浴びている。東北大OBの今仁氏が開発したイマニマシーンもその一つである。イマニマシーンは、原理が非常にシンプルで取り扱いも簡便という利点がある一方、センサが非常に高額かつ受注生産のため納品まで時間がかかるという欠点もある。本研究開発は、測定部位をハンドルの変位とシートの変位のみに限定し、従来より低コストかつポータブルな方法を提案するものである。

方法

20100117185306.JPG
ハンドルとシートにLEDライトを取り付ける。

20100117185325.JPG
データ処理簡略化の為、暗闇にしてLEDのみ認識させる。エルゴ動作を固定カメラで連写し、PCにて画像解析。LEDの位置をプロット。

20100117185626.JPG
被験者は自主練習でエルゴを引きに来た新四年生加藤と、その場にいたT君。

結果

データ1: 加藤
20100118132622.PNG
20100118131959.PNG

データ2: T君(元cox)
20100118131955.PNG
20100118131949.PNG

考察

ボディ移動量=ハンドル移動量-シート移動量と定義した。ボディ移動量/ハンドル移動量(=1-シート移動量/ハンドル移動量)とは、シートの移動が止まってからの上体の動きを表すパラメーターである。すなわちボディ移動量/ハンドル移動量が大きければキャッチでの上体の突っ込み、フィニッシュでのボディスウィングが大きいことになる。今仁氏の研究では、一流選手(ex:Canada8+ Kyle Hamilton)ほどこの値が0.5で一定する時間が長いと報告されている。
今回の結果を見ると、加藤選手はハンドル軌跡の再現性は高い。しかしボディ移動量/ハンドル移動量ではキャッチ時の再現性の低さが顕著。特に上体の突っ込みが見られる。T君は練習不足だから漕ぎこんだ方が良い。もっと余所行きの漕ぎをすればよかったと今は反省している。

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「画像解析を用いたエルゴ動作解析」への12件のフィードバック

  1. 先輩凄いです!
    LEDをエルゴの付根に付けてシートスライドとリンクさせれば、ネガティブフォースとかも取れちゃいますよね???

  2. 先輩凄いです!
    LEDをエルゴの付根に付けてシートスライドとリンクさせれば、ネガティブフォースとかも取れちゃいますよね???

  3. エルゴのズレってことかな?固定カメラで取っているからエルゴは固定して撮影したい。また最大静止摩擦力を超えるまでエルゴの変位は生じないので、ネガティブフォースの計測はこれでは出来ない。ただどこでエルゴがどちらにズレるかってのは分かるね。

  4. エルゴのズレってことかな?固定カメラで取っているからエルゴは固定して撮影したい。また最大静止摩擦力を超えるまでエルゴの変位は生じないので、ネガティブフォースの計測はこれでは出来ない。ただどこでエルゴがどちらにズレるかってのは分かるね。

  5. とても簡易的な方法で評価できるってのがいいね!

    早稲田の川上先生の研究室でもLEDライトを用いたエルゴの動作解析をやっていたと思うよ.それはもっと関節の動きとかに着目してたと思う.

    あと,今仁マシンって昨年より進化してるのかな??
    去年一度話を聞いたことがあるんだけど,センシングされてる
    項目は多いんだけど,いまいち評価の仕方がわからなくて,
    エルゴのフォースカーブで十分なんじゃないかって感想だった.

  6. とても簡易的な方法で評価できるってのがいいね!

    早稲田の川上先生の研究室でもLEDライトを用いたエルゴの動作解析をやっていたと思うよ.それはもっと関節の動きとかに着目してたと思う.

    あと,今仁マシンって昨年より進化してるのかな??
    去年一度話を聞いたことがあるんだけど,センシングされてる
    項目は多いんだけど,いまいち評価の仕方がわからなくて,
    エルゴのフォースカーブで十分なんじゃないかって感想だった.

  7. 川上研もやってるのかー。それは知らなかった。実は本宮さんも似たようなことをやっていて、連絡取ってみようと昨日連絡先を伺った。また別の機会にブログで書くかもしれない。

    去年からの進化は分からないけれど、色々データが蓄積されているらしくて、評価の仕方とかのノウハウが貯まっていると感じた。これからかな?

  8. 川上研もやってるのかー。それは知らなかった。実は本宮さんも似たようなことをやっていて、連絡取ってみようと昨日連絡先を伺った。また別の機会にブログで書くかもしれない。

    去年からの進化は分からないけれど、色々データが蓄積されているらしくて、評価の仕方とかのノウハウが貯まっていると感じた。これからかな?

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画像解析を用いたエルゴ動作解析

序論

近年、ローイング技術向上を目的として、エルゴ動作解析が注目を浴びている。東北大OBの今仁氏が開発したイマニマシーンもその一つである。イマニマシーンは、原理が非常にシンプルで取り扱いも簡便という利点がある一方、センサが非常に高額かつ受注生産のため納品まで時間がかかるという欠点もある。本研究開発は、測定部位をハンドルの変位とシートの変位のみに限定し、従来より低コストかつポータブルな方法を提案するものである。

方法

20100117185306.JPG
ハンドルとシートにLEDライトを取り付ける。

20100117185325.JPG
データ処理簡略化の為、暗闇にしてLEDのみ認識させる。エルゴ動作を固定カメラで連写し、PCにて画像解析。LEDの位置をプロット。

20100117185626.JPG
被験者は自主練習でエルゴを引きに来た新四年生加藤と、その場にいたT君。

結果

データ1: 加藤
20100118132622.PNG
20100118131959.PNG

データ2: T君(元cox)
20100118131955.PNG
20100118131949.PNG

考察

ボディ移動量=ハンドル移動量-シート移動量と定義した。ボディ移動量/ハンドル移動量(=1-シート移動量/ハンドル移動量)とは、シートの移動が止まってからの上体の動きを表すパラメーターである。すなわちボディ移動量/ハンドル移動量が大きければキャッチでの上体の突っ込み、フィニッシュでのボディスウィングが大きいことになる。今仁氏の研究では、一流選手(ex:Canada8+ Kyle Hamilton)ほどこの値が0.5で一定する時間が長いと報告されている。
今回の結果を見ると、加藤選手はハンドル軌跡の再現性は高い。しかしボディ移動量/ハンドル移動量ではキャッチ時の再現性の低さが顕著。特に上体の突っ込みが見られる。T君は練習不足だから漕ぎこんだ方が良い。もっと余所行きの漕ぎをすればよかったと今は反省している。

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「画像解析を用いたエルゴ動作解析」への6件のフィードバック

  1. 先輩凄いです!
    LEDをエルゴの付根に付けてシートスライドとリンクさせれば、ネガティブフォースとかも取れちゃいますよね???

  2. エルゴのズレってことかな?固定カメラで取っているからエルゴは固定して撮影したい。また最大静止摩擦力を超えるまでエルゴの変位は生じないので、ネガティブフォースの計測はこれでは出来ない。ただどこでエルゴがどちらにズレるかってのは分かるね。

  3. とても簡易的な方法で評価できるってのがいいね!

    早稲田の川上先生の研究室でもLEDライトを用いたエルゴの動作解析をやっていたと思うよ.それはもっと関節の動きとかに着目してたと思う.

    あと,今仁マシンって昨年より進化してるのかな??
    去年一度話を聞いたことがあるんだけど,センシングされてる
    項目は多いんだけど,いまいち評価の仕方がわからなくて,
    エルゴのフォースカーブで十分なんじゃないかって感想だった.

  4. 川上研もやってるのかー。それは知らなかった。実は本宮さんも似たようなことをやっていて、連絡取ってみようと昨日連絡先を伺った。また別の機会にブログで書くかもしれない。

    去年からの進化は分からないけれど、色々データが蓄積されているらしくて、評価の仕方とかのノウハウが貯まっていると感じた。これからかな?

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