今晩は、昨日の講習会での内容で、昨日書けなかった心理学について書こうと思います。
ボート選手の心理学
最近、個人的に少し選手の動機付けということを考えていたので、この講習は内容としてはドンピシャだった。今まで長野や山梨の高校で何度もインターハイ選手を輩出してきた、競技力向上委員の内田大介さんだった。ちなみにスキーの指導資格も持っているとか。結構一般的な講義っぽい内容と、内田さんの経験的内容と両方お話いただいた。
動機付け
一般的に動機は外発的なものと内発的なものと2つがあり、外発的動機は行動の先に目標があるが、内発的動機は行動と目標が一致している。例えば、外発的動機に関して言うならば、大会で優勝したいだとか結果による場合が多い。逆に内発的動機はボートを漕ぐこと自体が楽しいだとか好きだとかいう場合だ。辻さんのいうところの結果エントリーと心エントリーという話だろう。別にどっちが良くてどっちが悪いと言いたいわけではない。
いかにして、選手に内発的動機を抱いてもらうか、この話の中で、内田さんの手法を教えていただいた。いかにいして内発的動機を持たせるか。そのためには成功体験を積ませることだ。コーチが選手一人一人の可能性(その理由、魅力、価値も含めて)を的確に示唆してあげる。そして選手の自己決定によって可能性に取り組んでもらい成功させる。「やった!」 「できた!」こういう感情は自己肯定感に繋がり、さらなるエネルギーを生む。大事なのは、コーチが強制させないことだ。常に選手に気付かせて決定させる。これは阿部さんもおっしゃっていた。
目標設定
基本的な事であるが選手に常にビジョンを示し続けることが重要。そうすることによって選手自身の自主性を養うことにも繋がっていくし、不安などの精神的なストレス軽減の要因にもなる。また、精神的なストレスなどによってメンバーの意識に差が出てしまうと、チームワークの崩壊にもつながりかねない。(チームワークに関しては阿部さんはチームの中での役割をもたせる事が大切とも言っていたが)
それにしても、せめて休みがいつかぐらいは提示してやれと言っていた。うちのチームだけかもしれないが、うちは休みがいつなのかが休みが来るまでわからないような印象を少しうける。今年の練習おさめは・・・ABに確認しておきます。
リラックス
選手にリラックスさせることがとっても重要だと内田さんはおっしゃっていた。心と体は非常に密接に関係しているものだ。そもそも筋肉の動きは微弱な電流によってコントロールされるが、緊張してしまうと、そこで流れる電流によって正確な動きが阻害されてしまうし、それだけでなく心まで圧迫されてしまう。
ここで逆に考えれば、身体の筋肉を弛緩させることができれば心も緩んでくるよねという話だった。実際に色んな筋肉弛緩方法を実践経験に基づいて紹介してもらったが、どんな方法を取るにしても、実践することによって、「そのとき作ったリラックス感を、自分でしっかり感じること」が重要だとか。内部感覚の習得と再現性ってとこですかね。
POMS
なかなか選手の心の中は覗けない。そんなときに選手の心理状態を数値的、客観的に表す方法がある。一般的には心理テストと言われるが、内田さんに紹介していただいたのがPOMS。ちなみに私のチームのI藤選手にこのPOMSをやってもらったが、なかなかやる気に満ち溢れている状況にあることが分かった。
このPOMS、行うにあたって気をつけないといけないのは、テスト自体がストレスにならないことであり、きちんと選手に結果をFBすることだと思う。実は艇庫に帰ってみるとコーチ部屋にPOMSについての本がありました。今は誰もやってないのに。
とりあえず、今から、今後のためにPOMS集計用のエクセルファイルを作ってみる予定です。1年生に、そのうちやってもらおうと思います。
最後に
以上で私からの今年のコーチ講習会のレポートは終わりです。なるべく客観的に書こうと思いましたが誤解があったり、私自身の主観が交じっている場合がありますので、そこだけ、ご了承ください。