こんにちは。
対校学生コーチの山田です。
見事京大戦を勝利したジュニア選手が、つかの間の休みを終えて、帰庫。
対校は、ジュニアの上位2明の選手を、選考に組み込んで、選手の再評価が行われました。
来週のエルゴ2000タイムトライアルの結果を見て、評価が確定し、インカレクルーがも決定されるので、
特に、ボーダー上にいる選手は、次のエルゴ2000で、ライバル選手を引き離すべく、良いタイムを狙ってほしいと思います。
もう2度と悔しい思いをしないという決意とともに、昨年10月に始まった27年度も、もう残りわずか。
本当にあっという間です。
昨年に比べて、技術の面や、チームとしての結束力、行動力の面で、誰もが大きく成長したと感じています。
チームとしての、水準の向上は、先日の東日本選手権の付きフォア種目で2位と3位を獲得するなど、
具体的な成果として表れてきているように思います。
しかしながら、このシーズンを振り返ってみて、やはり悔しい思いをしたことがたくさんありました。
東商戦、軽量級選手権、、、。
心から悔しがる選手達を前に、自分の力不足を強く思い知らされました。
ただ頑張るだけで思った通りの成果が出るほど、ボートは甘くない。
そう思い知らされることが何度もありました。
たくさんの大学がレースに出場する一方、メダルの数はわずか。
全てのチームがそれぞれの頑張ってるのだから、その中で、抜きんでた存在になるためには、
ただやるべきことをやるだけでは、不十分なのは当たり前ですよね。
これはボートに限られず、ほとんど全てのスポーツに共通する難しいところです。
メダルを得るためには、ぬきんでた実力が必要。
実力とは、つまり、才能と努力の積。
才能は生まれ持ったものですので、自分の才能を限界まで引き出すために、アスリートは努力を積み重ねる必要があります。
しかしながら、努力も有限で、様々な制約があります。
まず、時間の制約があります。
特に、東大ボート部は、ほとんどの人が大学の4年間しかボートを漕がないので、
4年間という時間の制約がまず大きい制約として存在します。
そして、より細かい単位で見ても、学業などを完全にないがしろにはできない以上、
全ての時間をボートにそそぐことはできません。
疲労だって重要な制限要素です。
現在選手たちには、1週間当たり、およそ12回の練習を行わせていますが、
強くなるためには、とにかく練習だといって、これを2倍にすることは厳しいでしょう。
トレーニング後には、休養が不可欠ですし、オーバートレーニングは、疲労骨折といった怪我を招きます。
東大ボート部は、OB方のお力により、比較的恵まれた環境ですので、これによる影響は少ないですが、
時に、道具や設備の不足も、トレーニングをする上での制限となります。
こうした様々な制約の下、努力の量というのは、一定以上真剣に取り組んでいるチームにおいては、そのうち最初の限界に到達します。
そして、努力の増加に比例した、実力の伸びも、壁にぶつかります。
まずこの壁まで到達しているチームとそうでないチームには大きな差があります。
しかしながら、インカレ、全日本級の試合でメダルを獲得するためには、
この壁を乗り越える必要があります。
昨年の自分たちは、この壁に押し返されてしまい、高いレベルに到達することができませんでした。
現在の東大ボート部は、まさに今、この壁を乗り越えようともがいているところです。
この壁を乗り越える方法は、二つあると思います。
一つ目は、無駄を削りつつ、最後は根性で、練習量を、質を落とさないまま少しでも増やすこと。
二つ目は、練習の質を上げること。
どちらの方法を取るにせよ、自分たちの限界に挑戦する覚悟と、
ただやるべきことをやる以上に主体的に考え、行動することが要求されます。
選手に止まらず、チームに関わる人全てが、この二つを備えて、上記の方法にコミットすれば、
絶対にチームは強くなるはずです。
と、こんなことを偉そうに書いていますが、私自身、今も十分に実行できていないように感じています。
振り返れば、自分の取り組みは反省すべきところだらけです。
義務感だけで、コーチングしていなかったか。
イメージビデオの研究を怠っていなかったか。
英語のボートの情報を面倒がって、スルーしてないか。
結局戦うのは選手だ、とか思ってないか。
就活とか、そんなものを言い訳にしていないか。
ぶつかりあいを恐れて、遠慮してなかったか。
引退して、ボートから離れた同期を羨んだことをことはなかったか。
モーターボート上の置物になっていないか。
情けない限りですが、挙げればきりがありません。
自分の限界に挑戦してみようと思い立つと、いつも、このように、自分の弱いところを、
嫌というほど見せつけられます。
自分の限界にぶち当たって、初めて分かる、自分の無力さや、気持ちの弱さ。
今まで、何度もこれに負けてしまっていたと思います。
私が、何らかのボートに関われる夏は、多分今年が最後です。
この最後の機会で、選手の時と形は違いますが、
自分の限界に、もう一回挑戦しようと思います。
なので、今回は、いつものように、選手の背中を押せたら、、、
とは言いません。
選手と一緒になって、自分たちの限界に挑戦していこうと思います。
後悔しないように、私から最大限頑張るので、選手のみんなは、それに応えてくれたらと思います。
長くなってしまい、申し訳ありません。
今日はここまです。
近日中に、飛田君にも、ブログを更新して貰おうと思っています。
(今回の私の記事のような雑感ではなくて、もっと、まともな、「練習報告」を!
山田達也