こんにちは。ジュニアコックスの和泉です。
つい先日のことです。PM練習が終わり、まるで理解できない化学の勉強をしている時に、一つの衝動が僕を襲いました。
「走らなくては」
僕は久しぶりに運動靴を履き、夜のポンドに駆け出しました。最初はゆったりとしたペースで身体を慣らし、徐々に動きを大きくしていきます。
この日は身体の感覚がとても冴えていました。走りのリズムとキックの強さをコントロールし、どんどん加速できます。ちっとも苦しくありません。
(勝てる…勝てるんだ…)
500m地点で折り返しても勢いは衰えません。順風を受けて更に身体が軽くなります。少しの息苦しさがむしろ快感でした。
二人組のジョガーを抜き、他大ランナーの集団を抜き、自転車を抜き、ついに鮮やかなロングスパートを決めて艇庫に戻ってきました。
完璧な走りでした。同期で俊足と名高い相原や岡本にも引けを取らないビッグパフォーマンスだったに違いありません。
やはり、僕はアスリートだったようです。
(アスリート、いい響きだ…)
僕は化学の本はそのままに、大満足で眠りにつきました。
近いうち、ポン1に挑戦します。