奇妙なところにこだわりを持っています。
ウェイトで回数をカウントするとき、絶対に「1(いち),2(にい),3(さん),4(よん),5(ごお),6(ろく),7(なな),8(はち),9(きゅう),10(じゅう)」と数えます。
4(しい)とか7(しち)とは言いません。
「しち」や「し」は音読みだから。「しち」と「いち」は聞き違えやすいから。
理由はいくつか考えられますが、実際のところ特に理由などありません。
一方で理由のあるこだわりもあります。
「艇庫に帰る」とは決して、絶対に、何が何でも言いません。
「艇庫に帰る」と言いたいなら「艇庫に戻る」と言います。
「帰る」という言葉は自分の中で家と分かちがたく結びついています。
一週間で五泊しようとも艇庫は家ではありません。艇庫には練習のために一時的に寝泊まりしているに過ぎないのです。
話題は変わって挨拶。
「おはよう」「お疲れさま」は使いやすい。「こんにちは」「こんばんは」は使いにくい。
「おはようございます」「お疲れさまです」とは言えますが、「こんにちは」「こんばんは」についてはそれらに当たる一般的表現がないからです。(ただ無知なだけかもしれません)
艇庫に戻ってきたとき、「おかえり」と言われることがあります。
これは返答に窮する挨拶の一つです。
「ただいま」は使えません。
「ただいま」は「ただいま帰りました」という意味ですが、そもそも帰ってきてはいません。戻ってきただけです。
「ただいま」では敬意が十分に表れているとは思えないので、先輩には使いにくいのです。
なんと返すべきでしょうか。この答えを見つけたきっかけは残念ながら覚えていません。
「お邪魔します」
艇庫との距離感が丁寧に表現できるいい言葉だと思います。
これが言いたかっただけでした。以上です。
清水冴月