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[直撃取材]水草問題について専門家に聞いてみました!!!

こんばんは、4年の笹野です。

まず、このような状況の中で活動再開に向けて支援してくださった皆様まことにありがとうございました。目標のインカレに向けて部員一同努力していきたいと思っておりますので引き続きご支援よろしくお願いいたします。

以前2回に渡ってブログで水草問題について取りあげたのですが、水環境を研究している僕の研究室の先生が興味を持ってくださいました。その後専門家の話を聞くことができるよう、場を用意していただけることになりました。

(第一回 http://blog.livedoor.jp/ut_rc/archives/53355418.html)
(第二回 http://blog.livedoor.jp/ut_rc/archives/53358266.html)

今回は埼玉大学の教授からお話を聞くことができたのでその内容について取り上げたいと思います。今回埼玉大学理工学研究科の藤野毅先生と是枝晋先生にお話を伺い、ブログに掲載する許可をいただきました。
身近なところでは、藤野先生は荒川の水質浄化プロジェクトに参加していて、是枝先生は戸田ボートコースのイケチョウガイによる浄化事業の調査に参加していて現在1ヶ月に一度程度実際に戸田で測定を行っているとのことでした。

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左 藤野先生 右 是枝先生

話を伺ったところ水草問題と直近のアオコ問題の問題点と解決方法について以下のような言及がありました。

まず、イケチョウガイによる浄化作戦についてですが計算結果だと水質浄化には数十年かかる計算であり、本当に埼玉県が養殖したイケチョウガイだけで水質浄化の結果が出たとは考えられていないそうです。埼玉県が養殖した貝が増殖して生態系に定着した等の現象が考えられるとおっしゃっていました。僕が以前提案したヌマエビを用いた方法も同様に、導入規模の問題があることを指摘されました。

改善方法としては大きく二つあり、①現在は水の入れ替えを行っていないが、水を循環させて浄化する ②底から栄養塩が巻き上がらないようにする の大きく2つがあるとおっしゃっていました。

①について
出入りのない水域では鳥のフンなどによる栄養被害が大きいとのことでした。
コース端の水門を開けて荒川の水を導入することで、水草の繁殖を防ぐという方法が提案されていました。荒川の水は水草もアオコの状態も現在のボートコースと比較すると良いため、問題が解決するだろうという考え方です。

この解決策の懸念点はブラックバス等のボートコースの外来種が荒川に流出してしまうことと、荒川はこの地域まで海水が遡上していて海水がボートコースに流入する可能性があることです。後者の問題はは干潮時に水門を開けることである程度解決することができるとのことです。

②について
ボートコースは浅いため、水が全て循環してアオコや水草に栄養が供給されやすくなるそうです。
そこで一度水を全て抜いてコンクリートで底を固め、栄養塩が巻き上げてこないようにすることも提案されていました。詳しくはわかりませんが、競艇場の方は水草被害が少ないのでそちらの処理が参考になるのではないかともおっしゃっていました。
しかし、できるだけ元の形を維持したいという近隣住民からの反対があるだろうとのことでした。

また、藻狩りのあとに刈り取った草を岸辺に置いておかない方が良いということをおっしゃっていました。水の流れや雨などですぐ流されてコースの中に戻ってしまい、藻の成長のための栄養塩がコースに戻ってさらに藻が増えてしまうそうです。

最後に、ボートコースの水質浄化の問題について埼玉県や戸田市、日ボなど様々な主体が取り組んではいるものの問題の注目度が低いことを懸念していました。この記事が注目度向上の助けになれば幸いです。

読んでいただきありがとうございました。

(追記2020/8/7 :是枝先生より「この事業が始まった当初、埼玉県、戸田市、日本ボート協会、競艇場で水質浄化委員会が組織されており、ボート場の水を抜いたり、コンクリで固めたりするという案はすでに検討され、当時すでに、実現不可能である、との結論に達していました」とのことでした。)

笹野

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