一生の仲間を見つけられる場所-芝川 紋子(2002年入学・漕手・女子部主将)

今回ご紹介するのは、女子部の黎明期を主将として牽引しインカレ7位入賞を果たし、現在は3人の育児をされながら外資系金融機関でご活躍されている芝川紋子先輩です。

自己紹介

2006年卒業の芝川紋子と申します。2002年に桜蔭高等学校を卒業し、文科Ⅱ類に入学しました。大学卒業以来、外資系金融機関で金融商品の営業・マーケティングに携わっています。プライベートでは三児の母で息をつく暇もありませんが、子どもの成長もあっという間。今だけと思って楽しむようにしています。

2020年は年初からコロナ禍に見舞われ我々の日常が様変わりしました。ビジネスも子育ても、感染リスクと背中合わせで戦々恐々と過ごして来ました。そんななか、大学受験という人生のハードルをひとつ乗り越えた新入生の皆さんの努力とメンタリティには感服します。東大合格おめでとうございます。

東大漕艇部に入部された経緯や入部動機についてお聞かせください。

入学当初、勉学以外にも大学生活4年間を通して打ち込めることを見つけ、社会に出てからも糧になるような経験を積みたいと考えていました。中高の6年間はバスケットボール部に所属していたので運動部は候補のひとつでした。

東大漕艇部は日本一を目指す組織と聞き興味を持ちました。試乗会でまず競技用ボート自体の爽快感を体験、そして魅力あふれる先輩方の熱意に惹かれました。

私たちの新歓担当の現役部員は現在の監督の山路先輩の代でした。4つしか先輩でないのに人格や思考が確立した大人に思え、東大漕艇部に入部すれば4年後にはこんなに立派な人になれるのかと感じたものです。笑

また女子部はそれまで細々と活動してきていて先輩には歌手の加藤登紀子さん等もいらっしゃいますが、私の1つ上の学年から人数も増えて「部」らしくなってきたところでした。女子部の先輩方はその活動を後世に残すべく、私たち一人ひとりと向き合い、個々人に合った指導方法や活動方法を考えてくださいました。そんな先輩方のサポートがあったからこそ最後まで続けられたと思います。

主将として後輩を引っ張る芝川さん(一番左)
東大漕艇部での4年間を振り返って、最も印象に残ったことや感動されたことは何ですか?

もちろん入賞した最後のインカレはイベントとして印象に残っています。女子部員のみならず社会人コーチやマネージャーのみんな、そして支えてくださるすべての皆さまのおかげで達成できたと思います。ただ、それよりも漕艇部の思い出として真っ先に思い浮かぶのは、同期や先輩方とボート談義をしたり将来の夢について語り合ったりした、たくさんの断片的な記憶です。そうした何気ない日常の積み重ねが今の自分の拠り所となっていると感じます。

よく覚えているのは、新歓担当だった山路先輩(現監督)たちと一年生の時に語り合った夢について三年生の時に再度語り合ったときのことです。先輩方は一年生の時に話した私たちの夢を覚えてくださっていて、ボート以外の面でも自分たちに寄り添ってくださっていると感じました。

芝川さんにとって、ボートや東大漕艇部の魅力を教えてください。

競技としてのボートは究極のチームプレーを必要とする、大学スポーツの代名詞。海外でも名門大学でメジャーなスポーツです。シンプルだからこそ奥深く、心技体が鍛えられます。東大漕艇部の魅力はたくさんあり語り尽くせませんが、現役部員も先輩方も、周りを巻き込んで目標に向かって突き進む熱さを持っていることが最大の特徴です。部活を通して、大きな目標を実現するためには自分の力だけでは足りない、あるいは自分だけではなく周りの人の力も借りた方がより強くなれること、そして、周りの協力を得るために腹を割って話し合うことの大切さを学びました。OB・OGは社会に出てからもその熱さゆえにあらゆる分野で活躍しています。東大漕艇部はそんな熱意にあふれた一生の仲間を見つけられる場所だと思います。

 最高学年時の集合写真。ボートを通じて一生の仲間となる
ボート部での経験や、女子部主将としてチームをリードされたご経験が、社会人になってどのように活かされていますか?

目標実現のために必要なことを分析・実行して目標を達成するプロセス、途中で困難が発生してもあきらめずに解決方法を見出す粘り強さ、チームメンバーそれぞれの個性を把握して一人ひとりの能力を最大限に引き出すマネジメント能力は、仕事でもプライベートでも役に立っていると思います。

私が働いている外資系金融機関では、仕事ぶりを一年という短い期間で評価され、しかも定性的な側面よりも定量的な側面が評価対象の大部分となります。自分の仕事がしっかりと数字に結びつくために、今すべきことを考えるうえで漕艇部で身につけた思考プロセスが活きています。

また、3児の母となった今でも仕事と子育ての両立を続けられているのは、漕艇部時代に学業と部活を両立させて培ったタイム・マネジメント・スキルと体力のおかげだと感じます。

最後に、新入生へのメッセージをお願いします。

皆さんは日本の最高学府である東京大学に入学されたわけですが、スポーツでも日本一を目指して闘ってみませんか? 東大漕艇部はそんな意欲のあるあなたに最高の環境と仲間を準備して待っています。