今回ご紹介するのは、現役時代は主務(マネージャーのリーダー)として漕艇部をリードされ、現在はフィンランドの大学院に留学されている玉越水緒先輩です!
(これは2021年3月に書かれた記事です。)
自己紹介
新入生の皆さん、東大入学おめでとうございます。2014年文科2類入学(岡山白陵高校卒)の玉越水緒と申します。
私は入学して漕手として漕艇部に入った後、マネージャーに転向し4年次には主務を務めました。教養学部国際関係論コースを卒業したのち、2019年よりフィンランドのヘルシンキ大学の修士課程に所属し、政治思想を専攻しています。
東大漕艇部に入部された経緯や入部動機についてお聞かせください。
地方出身だったこともあり、東大に入学してすぐに、本当に東大生が一学年3000人もいることに、とにかく圧倒されました。このままでは、ただの東大生になってしまうという危機感があったので、軸のある人間になりたいと思ってサークル選びを始めました。高校ではテニス部に所属していたことから、運動部を中心に見て回りました。ボートがチーム競技であること、大学スポーツであること、また部として歴史があり組織として成熟していること、などが魅力的でしたが、これらの条件がそろった運動会組織がいくつかある中でも漕艇部を選んだ決め手は、部員の先輩方の真摯さでした。
周りに合わせてノリで日本一といっているのではなく、何かに心血を注いだ人からしか放ってこないようなオーラを感じました。そんな、勧誘をしてくださった先輩方一人一人の、目標に向かってひたむきに取り組む姿勢に感銘を受け、飛び込んでみようと決めました。
東大漕艇部での4年間を振り返って、最も印象に残ったことや感動されたことは何ですか?
ハイライトという感じではないのですが、私の学年が4年生になるときに、どういうチームを作るのか、どのようにして日本一を目指すのかというビジョンについて部員と徹底的に話し合い、それ以降年間を通して、何か意思決定を行う際には、毎度そのビジョンに立ち返って議論するようにしていたのが印象に残っています。チーム作りの段階で蒔いた種が実になる瞬間はとてもワクワクしました。
玉越さんにとって、主務・マネージャーとしてチームを支えることのやり甲斐や魅力を教えてください。
大学運動部のマネージャーは、高校運動部のマネージャーとしてイメージされるものとはおそらく違い、チームを勝利に導くために選手とともに走るという役割を担います。選手たちが日々の練習に打ち込む中で、長期的な目標に向けてどうチームのダイナミクスを持っていくか、というのを試行錯誤するのがマネージャーの醍醐味だと思っています。また、選手は競技に直接携わることが主な活動ですが、マネージャーは情報収集から資金・プロサポートの調達まで、その活動が多岐にわたるのが魅力的です。
最後に、新入生へのメッセージをお願いします。
大学生活にはたくさんの選択肢があると思いますが、ボート部に限らず、徹底的に自分を磨き上げられるインテンシブな環境に自ら身を置くのも、一つとても素敵な選択肢です。ぜひ充実した大学生活を送ってください!