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引退にあたって(2)

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ですがシーズンが終わって結果を振り返ってみれば、

今年の女子部は

・東商戦敗北

・京大戦敗北

・インカレ(シングルスカル、ダブルスカル)敗復で敗退

・全日本(クォド)敗復で敗退

という結果で、例年通り「一つも勝てない女子部」のまま終わってしまいました。

対校エイトを勝たせることもできませんでした。

 なぜか、と考えれば、勝てなかった原因は山のように浮かんできますが、

結局は自分自身の取り組みの質が甘かったという、それだけでまとめることもできます。

 私自身は去年より少しは強い選手になったような気がしていたし、

他の女子部のメンバーも、もちろん去年より強くなりました。

 でも根本的なところは、最後まであまり変わらなかったのだろうと思います。

 ボートは「クルーで協力して舟を速く進めるスポーツ」です。

クルーボートを速くするには、

自分は周りから信頼される努力をしなければなりませんし、

逆に何があろうともクルーを信頼し続けることも必要です。

 「信頼」とは、とても漠然としていて胡散臭い言葉ですが、

そのためには、

自分にできうる最高のドライブを常に出すとか、

周りを納得させられるくらいエルゴを回すとか、

毎乗艇コンスタントに上手くなるとか、

誰よりもたくさん懸垂をするとか、

誰よりも時間を割いてストレッチをするとか、

練習で気迫を表現するとか、

自分に与えられた役割を演じきるとか、

相手の気持ちをよく考えるとか、

相手に伝えたいことは勇気と誠意をもってきちんと伝えるとか、

そういう具体的な努力が必要です。

 (と言うととても難しくて大変なことっぽいですが、逆に「努力だけすればいい」という簡単っぽい言い方もできると思います。)

 どれもそこそこエネルギーを使うので、サボりたくこともあると思います。

 もちろん、色々なことを完璧にやろうとして深刻になったり、何か特別なことをやったり、「自分がやらなければ」と一人で全てしょい込んだりする必要はありませんから、

ときにはサボることもあっていいと思います。

 ですが、今年も女子部は全員、そうした「信頼のための努力」をサボることがあまりにも多すぎたと思います。

それはひとえに、「対校エイトを勝たせる」という目標に恥じないだけの行動をとれなかった私の責任です。

チームのみんなには本当に申し訳なく思います。 

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